都会はとてつもなく広い。そして行き交う人々は全て他人で、地元だから顔見知りには良く会うが、地元を離れるともう全て見知らぬ人々ばかりだ。当然私はこの大都会に住んでいる訳で、我が住むマンションは10階建て。各フロアに3部屋ずつだから、1-2階の店舗を覗いて計算すると、24世帯が住んでいる計算となる。そして残念ながら、大家意外のほとんどの方達とは面識が無いのだ。言わば「隣は何をする人ぞ…」。芭蕉のような情緒豊かな感性では無く、本当に他人の集合体なのだ。
本日夕方に我が事務所のベルが鳴った。扉についているスコープを覗くと若い女性と小さな女の子が見える。そっと扉を開けると「突然失礼します…。上の階に引っ越してきた者なのですがご挨拶に…」と小さな包みを頂いた。続けて「小さな子供がいますので、うるさいかも知れませんが、何卒お許しください…」と。
私自身も仕事で昼夜関係無くドタバタしているので「こちらこそご迷惑をおかけするかも…」とお伝えし、笑顔の初対面となった。
そう言えば最近上階で子供の走り回る音や泣き声が聞こえていたが、私には大して問題ない範囲だし、よく考えれば、私の方こそ朝方迄バタバタと作業をしていて迷惑をかけているかも知れないのだ。何より私自身ここに引っ越してきた時、隣近所に引っ越しの挨拶をないがしろにしてしまった事を急に反省してしまった。
小さなコミュニティに生活する場合は、マチや村ぐるみのお付き合いがある。しかし都会のど真ん中では、本当に「隣は何をする人ぞ…」なのだ。エレベータ内であっても無言のまま。一度無言で会ってしまうと、次からはなかなか挨拶も出来なくなる。わかってはいるのだが、人間とはかくもモロイ存在なのか?
いただいた包みは、ディズニーランドのミッキーマウスが描かれた小さなビニール袋。開けてみると、韓国海苔と台所洗剤の小さなボトル。何かとっても温かな気持ちになった。
自己反省も含めて、これからはもっと大らかに生きて行こうと思う。やはりそれが人間関係を緩やかにしていく方法の一つなのだ。
最近facebookを活用しているが、友達申請をする際に一方的に一言のメッセージもなく「友達申請」だけが届く。何処の誰だかわからない人と「すぐに友達」になれる訳が無いし、それこそ礼儀が必要なのだ。だから私はそんな申請は一切無視をするのだ。友達になりたいなら「ラヴレター」くらい書いて来い!!と思うのは私だけだろうか?お後が宜しい様で…。